庇護欲と独占欲、相反する似通った要素(阿+修)
お前が誰かに笑顔を見せていたり。
軽くであっても、俺以外の奴に触らせたり。
そんな場面をたまに見かけるが、それは何とも思わない。
だが。
小さい頃からずっと一緒に居た為に、変に保護者な気持ちになる時がある。
それは決まってアイツ…修兵の口から「六車拳西」の名前が出た瞬間。
酒が入ると昔を思い出しては、急に居なくなった理由を考え、少し泣く。
『俺が何かしちゃって、戻れなくなるような事になったのかな…』
この台詞に、そんな訳が無いと。
何度繰り返しただろうか。
その度に、この未だに泣き虫で淋しがりなコイツを一人にさせた彼らを罵倒する。
口には決して出さないが。
『阿近は…阿近だけは、消えないでよ?』
眠ってしまう前に必ず。
よく聞かなければ聞き逃してしまうほどの呟き。
次の日には記憶が飛んで、自分が発言していた事などさっぱり忘れてしまうと知っていても。
まだまだ自分が居なくなるなんてことができない、と知らされては。
ただ、庇護欲と独占欲は膨らむ一方だ。
何か…お題からずれた様な……。