泣き腫らした目(恋→修→?)
小さく丸まって眠る彼に風邪をひかないよう布団を掛けてやる。
きっと朝起きた時、目は最悪になっているだろうが、起こすのも可哀想なのでそのままに。
ただ。そう、ただ。
涙が零れ流れたアトだけが痛々しい。
泣いても喚いても、もう取り戻せない事は分かり切っている。
どこに吐き出していいのか分からなくなってしまった感情は行き場をなくし、
彼の心を痛めつけてたのに、どうして平気なのだと勘違いしてしまったのか。
いつも、いつも自分を傷つけて。
愚痴や相談もしないで。
お酒でも入らなければ本音も言えない臆病な癖に強がる。
「もっと、周りを頼ってくれていいんだぜ。それで迷惑に感じるような人達ではないでしょう?」
あの頃からずっと短くなった、けれど指通りの良い黒い髪をサラサラと梳き、
誰も見ていない月明かりの下で一人、お酒を呷った。
?は誰でも好き方を当てはめて下さい。でも今は傍に居ない人限定って感じですが…。